日本とフィリピンの客観的・主観的幸福度の違い【幸せとは パート1】


旅をしながら出会ったひとに「夢」をインタビューする中で、
旅人、現地で生活する人々など、さまざまな環境や価値観に生きる姿に触れてきました。

2017年8月フィリピン・マニラにて 近所のひとが集まって誕生日パーティー

その土地で生活をともにしみないと見えてこない部分や旅先で出会う一瞬のひとときだけでは分かりきれない部分もきっと多くありますが、
フィリピンのスラム街で感じたことが強く印象に残っています。



東南アジアをバックパッカーのひとり旅
8カ国をめぐり370名近くの方々へ夢を尋ねしました。

東南アジアの国々は開発途上国が多く、
高度経済成長時代を過ぎ、成熟してきている日本に比べて若いひとが圧倒的に多い。

街を歩いていても建設中の高層ビルが並んでいたりと勢いを感じます。
その分、1本隣の道にはまったく異なる光景が広がっていたりと貧富の差は日本以上に大きいものです。

マニラの街並みと奥に広がる高層ビル群
マニラのスラム街

フィリピンの首都・マニラもまさにそうでした。
フィリピンを訪れたとき僕は大学生で作業療法を学んでいました。


リハビリの仕事なので患者さんと平行棒で歩行訓練をしたり「身体」のリハビリの印象も多いかと思いますが、『作業療法』では身体と心のつながりをとても大切に考えます。


WFOT 世界作業療法士連盟に定義にはこう書かれています。

Occupational therapy is a client-centered health profession concerned with promoting health and well-being through occupation.  
(WFOT 2012から一部抜粋)

作業療法とは、作業を通して健康(health)と幸福(well-being)の促進に関わるクライエント中心の健康専門職である。


作業療法を学びながら旅をして感じたことは、
人にとって「幸せ」ってなんだろうということ。

卒業研究のテーマは『日本とフィリピンにおける主観的幸福度の比較』になりました。
主観的幸福度というと文字通り「自分自身のことをどのくらい幸せに感じるか」

「幸せ」は客観的に測れるものではなくて、自分が決めることだからね。


日本にもたくさんいい部分があって、決して否定したい訳じゃないのだけど、
フィリピンの人々をみてるとすごくオープンで陽気なひとが多くて、
1日1日を楽しく幸せに過ごしているようにみえた。



実地のアンケート調査をする前に、
すでにある国際調査で、こんな客観的な幸福度と主観的な幸福度のランキングがありました。

まず、客観的な幸福度のランキング
156カ国中フィリピンは72位,日本は51位(SDSN,2017)

一人当たり国内総生産(GDP)、社会的支援、国や企業に対する信頼度などの経済的、社会的な要素が考慮されており、客観的なデータからは日本の方がランキングが高い。


一方で主観的な幸福度のみを対象とした幸福度ランキング
69カ国中フィリピンは2位,日本は48位(WIN/Gallup International’s,2016)

日本は調査した国の中でも下位30%にはいる。
フィリピンは2位で日本と比べると、圧倒的に自分自身が幸せだと感じるひとが多い。


この結果が、より以前の東南アジア旅で感じたことも踏まえてすごく興味深いものでした。

そこでフィリピンでは旅先での夢尋ねと並行して、卒論のためのアンケート調査に協力してもらうことに。



実際の夢尋ね、アンケート結果はパート2につづきます。

“日本とフィリピンの客観的・主観的幸福度の違い【幸せとは パート1】” への2件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)